第70回北海道透析療法学会での発表の一部を掲載いたします。

   



近年道内での移植総数は増加傾向で、主に生体腎移植件数が増えています。

   

若年者への件数が多いものの、近年は50歳〜60歳の方への移植件数が増えています。→

   
2005年の道内移植施設の移植実績です。→
   
腎移植を受けた方の年齢分布です。近年50歳以上の方の割合が増えています。→
   
腎臓を提供された方の年齢は献腎移植(心臓死〜脳死)では年により様々となりますが、生体腎移植では、50歳以上が多い状態が続きます。 →
   
献腎移植の臓器提供に至った死因では、交通外傷と脳血管障害が多くを占めます。→
   
透析をせずに移植に至る方が増えています。→
   
 
   
 
   

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北海道で慢性透析を受けている方は12,817人で、東京都、大阪府、神奈川県、愛知県、埼玉県に次ぎ全国で第6位の位置を占めています。→
(以下にお示しするデータは年齢分布、人口や性別などによる補正はしていませんので、単純な都道府県別の比較はできないことにご留意ください)
 
 
慢性透析の原疾患が慢性糸球体腎炎、糖尿病性腎症、腎硬化症の順であることは全国と同様ですが、北海道では糖尿病性腎症の比率を高く認めました。→
 
 
昼間に行う血液透析はほぼ直線的な増加を認めています。夜間血液透析、CAPDの人数はほぼ横ばいで推移しています。→
 
 
北海道の透析は昼間血液透析が約85%を占め、夜間透析の比率が全国平均よりも少ないようです。→
 
 
2006年に透析導入された方の平均年齢は66.6歳でした。→
 
 
2006年末に慢性透析を受けている方の平均年齢は64.2歳でした。透析導入年齢とともに毎年平均年齢は上昇しています。→
 
 
慢性透析に占めるCAPDの比率を都道府県別に多い順から並べたものです。北海道は3.3%でほぼ全国平均でした。→
 
 
患者数あたりの血液透析従事者については、北海道は全国と比較すると医師数が少なく、コメディカルのスタッフ数が多い傾向にあるようです。→
   
 
十勝沖地震と透析医療のリスク管理

浦河赤十字病院 赤塚東司雄

M = 8.0、震度6弱を記録した今回の地震で、当院は推定5億円もの被害を受けました。最も重大な被害は断水で、透析の一時中止を考慮する事態となりました。(結局自施設で乗り切れましたが)
 
一般に透析施設が地震被災時に考慮すべきリスクは、設備の損傷やライフラインの途絶により、自施設での透析実施が不可能になることでしょう。被災した段階で、その復旧が 1.短時間で対応可能かどうか?
2.不可能と判断した場合、遅滞が許されない透析医療をどのように代替させるか?という対策を立てなければなりません。

1.の短時間で対応可能かどうか?というのは、地震被災の場合、簡単にはわからないことが多いのです。それは、地震による被災が『複合的被災』になりがちだからです。言われてみれば当然なのですが、地震は水道管にも建物にも平等に被害を発生させます。今回の場合も、町の水道管の大規模な損傷と病院内での配管断裂という二つの原因による複合的被災で断水となりました。町の必死の復旧作業で水道が通 水した(24時間)後になってやっと病院内配管の被害内容がわかる、というごとく、ひとつの問題の解決が、その裏に潜んでいた問題を表面 化させる、というプロセスを経て問題の解決に至る(36時間後)のです。だから被害が発生した場合、それだけを原因と決めつけずに、あらゆる可能性を考えた対応が必要でしょう。

また2.災害を自力で乗り越えることが不可能、と判断した場合はどうするのでしょうか?現在なされている対策は、被災地域の外へ患者さんを避難させて、避難先で透析を受けてもらうことです。この場合、災害発生と同時にインターネットなどのネットワークを使って受け入れ先の検索、交通 手段の確保等を行なえれば、早くきめ細かい対応が可能になります。現在この方法は阪神大震災の経験をもとに、『災害対策ネットワーク』として日本透析医会においてほぼ確立しています。今回も北海道透析医会を通 じて迅速な連絡を受け、情報が全国に配信され、施設の提供の申し出などを受け心強く感じました。 今回、地震が透析中に発生しなかったことは幸運でした。透析中に発生すると、治療中である分人命に影響する被害が起きやすくなります。透析中に発生した場合の考慮点については紙数がなくここでは省略しますが、興味のある方は、2004年日本透析医会雑誌冬号に「浦河QQ Indexの試み」という論文を投稿中なので、後日参照して下さい.

散乱する資料 転倒はしていない
地震後、床に散乱する資料。 コンソールやベッドが散乱。
キャスターを固定していなかったため、転倒はなし。
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